忙しくてつい後回しにしたり、トラブルが発生したり。
さまざまな事情からお中元が遅れることはよくあります。
「失礼にならないように、今からでも贈りたい」
そんな場面は誰にでもありますよね。
この記事ではお中元を贈り忘れた時の対処法を解説します。
8月中旬・9月初旬までの贈答品に使える知識ですので、よろしかったら参考にしてください。
お中元とは
「お中元」とは、お世話になった方に差し上げる夏の贈答品です。
古代中国には三官信仰(さんかんしんこう)があり、天神を三元の日に祀る習わしがありました。
三元は「上元・中元・下元」のこと。
陰暦の1月15日、7月15日、10月15日を指します。
この信仰が仏教の「盂蘭盆会」と結びつき、ご先祖様への供物、お世話になった方への贈答と形を変えました。
お盆と関係があるため、東京・神奈川では7月15日まで、その他の地方では8月15日までがお中元を贈る時期になります。
このとき注意しなければならないのは、あくまでも送り先の風習に合わせること。
ただし、地域によっては時期が変動しますのでご注意ください。
気になる方は相手先の近隣にある百貨店・大手スーパーマーケットのギフト担当部門に問い合わせておくといいでしょう。
電話でていねいにお願いすれば、質問に答えてもらえますよ。
お中元の時期を過ぎてしまったら
お盆を過ぎてしまった場合、「お中元」という表書きは使えません。
表書きとはかけ紙の上部中央に書く言葉ですね。
かけ紙に自分の名前を入れたい場合は、お店で「名入れをお願いします」といいましょう。
7月16日から8月6日までは「暑中御伺」(しょちゅうおうかがい)
8月7日から9月初旬までは「残暑御伺」(ざんしょおうかがい)
かけ紙は紅白蝶結び・のしつきです。
表書きが四文字になると「死文字」に通じることから、お祝い事のときに嫌う方がいらっしゃいます。
四文字を避けたい場合には、「伺」に送り仮名を振って「残暑御伺い」にするといいですね。
ここまで読まれて、
「暑中御見舞」(しょちゅうおみまい)「残暑御見舞」(ざんしょおみまい)ではないの?と思われた方がいらっしゃるかもしれません。
「御伺」は目上の方に贈る場合に使います。
日頃お世話になる方には、こちらを選んでおく方が無難ですね。
9月初旬を過ぎた場合には、表書きを「ご機嫌御伺」「御伺」にしましょう。
郵送する場合、持参する場合どちらもひとこと「遅れて申し訳ありません」と添えるとスマートです。
郵送の場合には季節のイラストをあしらった一筆せん・カードを使用すると好印象ですよ。
お中元の時期を過ぎたとき 贈り物はなにがいい?
お中元ギフトの人気ランキングにはアイスクリーム・ジェラードなどの氷菓、桃・シャインマスカット・メロンなどのフルーツ、和菓子、そうめん・稲庭うどんなどの乾麺が並びます。
どれも、お客様が多い時期には重宝するものばかりですね。
お中元の時期を過ぎてしまった場合、送り先の嗜好によっては持て余してしまうことも考えられます。
お中元の時期を逃したときには「カタログギフト」が間違いありません。
お相手に、お好きな商品を選んでいただきましょう。
商品・送られるタイミングが選べるので、どんな方にも喜ばれますよ。
価格は3,000円代〜2万円代まで幅広いので、ニーズによって使い分けてください。
まとめ
お中元は東京など都市部では7月15日まで、その他の地域では8月15日までに済ませるのが一般的です。
この時期を逃した場合は表書きを変える必要があります。
7月16日から8月6日までは「暑中御伺」・「暑中御伺い」
8月7日から9月初旬までは「残暑御伺」・「残暑御伺い」
それ以降は「ご機嫌御伺」「御伺」を使います。
贈る品物はカタログギフトにするとはずれがありません。
お相手のお好きな商品を、ちょうどよいタイミングで選んでもらいましょう。
大切なのは、お世話になった方に対する感謝の気持ちです。
遅れても、しっかりと形であらわすことが一番。
マナーを押さえて、円滑な人間関係を築いていきましょうね。