クリスマスにチキンを食べるのは日本だけ?各国のクリスマスディナーについて調べてみました

グルメ

12月上旬、すでに人気のクリスマスケーキは予約完売のものも出始めていますね。

2023年の12月24日クリスマスイブは日曜日。

家族そろってディナーを楽しめる機会です。

今から献立を考え、買い物リストを作成しているママさんもいらっしゃると思います。

クリスマスになるとスーパーマーケットや百貨店で大量に並べられる鶏肉料理の数々。

ケンタッキーフライドチキンの書き入れ時です。

筆者が棲んでいた新潟市では「若鳥の半身揚げ」(カレー味)を食べる習慣がありました。

きっと日本全国で鶏肉料理店が大忙しでしょう。

何年か前にX(旧Twitter)で外国人に「日本ではクリスマスになるとチキンを食べる」と話したところ驚かれたというつぶやきがありました。

クリスマスの夕食に鶏肉を食べるのは少数派なのでしょうか?

今回は各国のクリスマスディナーについて調べてみました。

クリスマスにチキン、日本だけではない!

結論からいうと、クリスマスディナーにチキンを食べるのは日本だけではありません。

ケンタッキーフライドチキンを食べるのは日本だけみたいですが、これは企業CMのなせるわざ。

ブラジル、ジンバブエでもチキンの丸焼きを食べる習慣があるようです。

もっとも、これらの国では数ある選択肢のひとつと捉えられている様子。

ブラジルでは七面鳥やハム、ジンバブエでは牛肉料理が同じようにポピュラーです。

クリスマスのメインディッシュ もともとはガチョウ!?

アメリカやその文化圏に詳しい方なら「クリスマスは七面鳥にフルーツソースが定番」と思われるかもしれません。

実際にクリスマスにはローストターキー、スモークターキーにクランベリーソースが販売されていますよね。

ですが、さかのぼるとイギリスではガチョウがクリスマスのごちそうでした。

コナン・ドイル著『シャーロック・ホームズの冒険』に「青い柘榴石」という短編があります。

昔は「青い紅玉」と訳されていたので、こちらでご存じの方も多いかもしれませんね。

ストーリーはクリスマスの2日後。

ひょんなことからガチョウを拾った男性が、調理中に餌袋の中から高価な宝石を発見し、ホームズに持ち込みます。

この小説の中に「鵞鳥クラブ」という面白い会員制組織が出てきます。

「毎週それぞれ何ペンスかずつ積み立てていって、クリスマスになると、鳥を1羽もらえるという仕組みなんです。

コナン・ドイル著・深町真理子訳『シャーロック・ホームズの冒険』創元推理文庫

19世紀末のロンドンでは、「クリスマスディナー=ガチョウ」ですね。

この伝統に変化が見られたのはアメリカへ移住した人々の影響です。

英国からアメリカへ移り住んだ人々は、厳しい自然の中で飢餓に苦しむことも多々ありました。

そんな彼らを救ったのが現地にいたインディアン。

ネイティブインディアンは開拓者たちに七面鳥をふるまったそうです。

こうした開拓の苦難を忘れないためにアメリカでは感謝祭、クリスマスには今でも七面鳥を食べる習慣があるのだとか。

この動きがヨーロッパにも伝わり、七面鳥を食べる文化が生まれました。

ただし、現代のイギリスではガチョウや七面鳥よりもローストビーフがメジャーだと、イギリス人男性に聞いたことがあります。

彼のお宅ではクリスマスは何十年もローストビーフがメインだったそうです。

詳しく聞いて見るとガチョウは脂が多く、くせが強いので好き嫌いが別れる食材のため、「特に食べなくても」というご家庭が多いそうです。

https://twitter.com/BrightonTeaRoom/status/1474791358670028802

チキンだけじゃない!実はいちごがのったケーキを食べるのも少数派?

日本ではチキンとともにクリスマスケーキは外せない存在。

クリスマスケーキといえば、いちごに生クリームが定番ですよね。

ですが、こうしたケーキを食べる習慣がある国もどうやら少ないようです。

アメリカではジンジャーブレッドと呼ばれるショウガ入りクッキーやアップルパイ、イギリスではクリスマスプディング、ブラジルやイタリアではパネトーネ。

ドイツではシュトレン。

パネトーネやシュトレンは私たち日本人の感覚からいうとケーキよりパンに近い存在ですね。

フランスではクリスマスケーキを食べますが、ロールケーキにデコレーションをした「ブッシュドノエル」一択。

生クリームにいちごがのったショートケーキは欧米で修業した日本人パティシエが考案したという説がありますし、世界的にはあまりポピュラーではないようですね。

まとめ

よく、日本人の食卓は欧米化したといわれますが、こうして見ていくと独自の進化を遂げていることがわかりますね。

何でも受け入れると変容させる日本人の特性が食事にも表れています。

食卓は時代と共に変化するもの。

これからも、柔軟に対応していきたいですね。

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