なかなか時間が取れず運動できない、最近むくみが気になる、と悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
そんな方は半身浴を試してみることをおすすめします。
しかし、半身浴には正しい入浴方法があり、やり方に間違いがあると疲労回復などの効果に繋がりません。
そこで今回は、半身浴の効果や知識について紹介するので、半身浴を始めたいと思う方、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
半身浴と全身浴の違い
全身浴
「全身浴」は、肩までお湯に浸かる一般的なお風呂の入り方で効率的に全身を温めることができることから、疲労回復効果が高い特徴があります。
短時間で温まりたいという時は、全身浴がおすすめです。
肩までお湯につかることによって血流が良くなるので、肩のコリが取れやすくなり、疲れを和らげます。
しかし、人はお湯につかると少しずつ体力を消耗していくため、心臓や肺に負担をかけたくない、という人には半身浴がおすすめです。
半身浴
「半身浴」は全身浴ほど水圧がかからない分、身体への負荷が少ないため、心臓や肺が弱い人や、高血圧の人は半身浴がおすすめです。
足のむくみを緩和するためには、ある程度の時間は血行が良い状態をキープしなければなりませんが、半身浴では、身体への負担が少ない半身浴の方が長くお湯につかることができ、むくみを緩和するには良いでしょう。
半身浴も温まった血が全身をめぐるため、身体をしっかり温めることができます。ただし、全身浴よりは時間がかかるため、お風呂場が寒い季節は上半身が冷えてしまわないように気をつけましょう。
ちなみに、半身浴は全身浴よりも長い時間お湯につかることができるので、読書などリラックスした時間を有効活用したい方にもおすすめです。
その日の気分や目的に合わせてお風呂の入り方を変えてみてはいかがでしょうか。
半身浴で期待できる効果
半身浴は以下の3つの作用をもたらしてくれます。
- 温熱作用
- 水圧作用
- 浮力作用
「温熱作用」はお湯に浸かることで体が温まることを指し、血管が広がって血流が促進されます。
全身に温かい血がめぐることで、体全体が温まることができるでしょう。
さらに「水圧作用」では、血管やリンパに水圧が作用して、循環が良い状態が一定時間続くことでむくみの緩和も期待できます。
血流が良くなっている入浴中に簡単にマッサージをすると、さらにむくみの緩和に繋がるでしょう。
また、「浮力作用」では体を支えていた筋肉の緊張がほぐれて、リラックスした状態を作り出せます。
その浮力によって筋肉と関節に対しての負担が軽くなることで、脳への刺激が少なくなり、リラックス効果が発揮されます。
半身浴の正しい入り方
お湯の温度は38℃~40℃を目安に
半身浴では38°C〜40℃のやや低めの温度がおすすめです。
おすすめ理由には以下3つのポイントがあります。
- 血行をゆるやかに促進する
- 自律神経を調整する
- 老廃物を排出する
低めの温度でじっくり時間をかけて入浴すると、血圧変動が緩やかなので体に負担が少なく、また体の深部までじっくり温めることができるので湯冷めもしにくくなります。
また、お湯の温度が高いと興奮・覚醒に関わる「交感神経」が刺激されるため、入浴後すぐに睡眠するためにはあまり適していません。
低めの温度のお湯では鎮静に関わる「副交感神経」が優位になるので、入浴することでリラックス効果が高まり、「冷え」や「ストレス」などの身体的疲労も穏やかに和らぐため、寝る前の入浴方法としても最適です。
さらに、低い温度のお湯で時間をかけてゆっくりと汗をかくことで、毛穴から老廃物が出やすくなります。
半身浴をはじめて行う時などに少しベタベタした汗が出ることがありますが、余分な皮脂や老廃物が出た後はサラサラとした質の良い汗が出るようになるでしょう。
半身浴の正しいやり方その2 半身浴の時間の目安は20分~30分
半身浴は、20分以上〜30分くらいが一般的には半身浴の適正時間としておすすめです。
ただし、発汗の状態や体力にはとても大きな個人差がありますので、体の深部が温まっているサイン「じわじわと発汗」していて「もう十分」と感じれば20分以下でもそれが適当な時間です。
絶対に無理や我慢をしないようにしましょう。
半身浴の正しいやり方その3 のぼせの防止をする
夏場や、長く入っているとどうしてものぼせてしまうという方は、水で絞ったタオルを頭や首にあてておくとのぼせにくくなります。
そばに水を入れた洗面器を置いておけばタオルが温まってしまった時も便利なので、活用しましょう。
半身浴の正しいやり方その4 お風呂のふたをする
半身浴のお湯の温度はそもそも低めです。
追い炊きをしていない状態だとお湯の温度が下がり、効果的に汗が出なくなってしまう可能性もあります。
特に冬場は浴室内の温度自体が低いため、なるべくお湯が冷めにくいように体が出ているところ以外はふたをしておくようにしましょう。
また、上半身はお湯につかっていないので時間が経つと冷えやすくなります。
上半身をタオルで保温し、さらにふたを閉めて首だけ出しておけばちょっとしたサウナ気分を楽しめますよ。
半身浴の正しいやり方その5 浴室の温度は26℃~28℃
「浴室の温度」はとても重要なポイントです。
半身浴は、お湯の温度が低めで上半身がお湯につかっていない状態で20分〜30分じっとしていますので、実はその間の浴室の寒さは半身浴自体の効果にも大きく影響します。
新陳代謝を上げる必要はありますが下半身がお湯につかっていることを考えると、半身浴に適している温度は「26℃~28℃」くらいが目安となりそうです。
半身浴をする前に気を付けておくNG行為
食後すぐ
食べ物を消化するために胃腸に集まった血液が、体全体に循環してしまい、胃腸の動きが低下することで、消化不良や便秘に繋がります。
食後から大体1時間程度時間を空けてから入浴することが大事です。
飲酒をしている
飲酒した後に入浴することで、血液循環が乱れ、血液の低下や脳貧血、不整脈、転倒など死に関係をもたらす危険性があるため、やめましょう。
体調不良
体調が優れない時に飲んだ薬に影響があったり、基本的に体力が落ちているので、入浴自体控えた方が良いでしょう。
元気がある場合でも半身浴ではなく、短時間のシャワーを浴びることが良いとされています。
まとめ
今回は半身浴についてご紹介しました。
半身浴は身体半分だけ使ってりゃ良いわけではありません。
ちゃんとした温度設定やのぼせないためのちゃんとした準備の元、行いましょう。