冷え込む季節になりましたね
食養生では昔から、冬に根菜を食べて身体をあたためることをすすめています。
根菜の代表は大根、にんじん、れんこん、ごぼうですね。
どれも加熱調理に向いていて、冬のレシピにぴったりです。
そんな中でも「身体にいい」といわれているのがれんこん。
この記事ではれんこんの持つパワーについて深掘りしたいと思います。
れんこんの栄養素
れんこんはハスの地下茎で、いくつかの節にわかれ、内部には葉柄に通じる穴が通っています。
この穴から向こう側が見えることから「先が見通せる」ことにかけ、縁起物とされています。
お正月料理には欠かせない存在ですね。
栄養素はでんぷんが主ですが、ビタミンCが豊富で、カリウム・カルシウムなどのミネラルも含まれています。
また、ポリフェノールの一種、タンニンが入っているため抗酸化作用も期待できます。
食物繊維が豊富で、腸内環境を整える効果、食後の血糖値上昇をゆるやかにする効果も。
体調をくずしやすい冬場には食卓にあげる回数を増やしたい野菜ですね。
れんこんの歴史
れんこんの原産地はアジア熱帯地域。
日本には縄文時代以前から自生し、親しまれてきました。
食用とされた最古の記録は10世紀。
江戸時代には中国から輸入された品種が栽培されるようになりました。
明治時代からは品種改良が進み、現在に至っています。
れんこんの種類
れんこんには種類があるのはご存じでしたか?
もっちりとしたタイプとシャキッとしたタイプです。
【もっちり系】
- 加賀れんこん
- 白石れんこん
- 岩国れんこん
- 備中れんこん
【シャキッと系】
- 新れんこん
- だるまれんこん
もっちり系は煮物に、シャキッと系はサラダや酢の物、きんぴらに向いています。
れんこんが糸を引くのはなぜ?
時々、買ってきたれんこんを包丁で切ると糸を引くことがあります。
これは山芋やオクラのネバネバと同じ成分。
日本古来種、または在来種を品種改良したれんこんには多い物質です。
品種でいえば、岩国れんこんや備中れんこんがこれにあたります。
粘度が高く、すりおろしてだんごや餅にするのに適しています。
ホクホクした食感は煮物にぴったりですよね。
ちょっと小腹がすいたときに食べると腹持ちがいいのでおすすめです。
冷凍するとこの歯触りがなくなるので注意してください。
冷凍に適しているのはシャキシャキした外来種です。
れんこんの意外な食べ方
れんこんといえば和食の代表的な食材ですが、近年ではさまざまなレシピが誕生しています。
素揚げしたり、フライにしたり、すりおろしてハンバーグ風にしたり。
工夫次第でさまざまな楽しみ方ができます。
筆者が長崎に住んでいた頃、通っていた中華料理店は四川省出身のコックさんが料理を作っていました。
冬の五目中華そばと八宝菜にはれんこんとくわいが入っていて、これが美味。
中華料理のパワーを感じましたね。
カレーに入れているお店もありますし、意外と使用範囲が広い野菜なのかもしれません。
まとめ
れんこんはでんぷん、ビタミンC、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜。
根菜の代表格です。
れんこんにはもっとり系・シャキッと系の2種類があり、もっちりが日本の在来種、シャキッとが中国からの外来種です。
それぞれ、向いている調理法がありますので、使い分けましょう。
糸を引くれんこんがありますが、それは山芋やオクラのネバネバと同じ成分。
日本の在来種に多く含まれています。
在来種はもっちりと粘りがあるため、煮物やだんごに向いていますが、この食感は冷凍すると損なわれます。
冷凍するにはシャキシャキした外来種が最適です。
和食以外にも、おいしいレシピはたくさんあります。
ぜひ、試してみてください。