スイカ割り、スイカアイス、スイカフラペチーノなど、「夏=スイカ」のイメージは強いものです。
昔は「スイカはほとんどが水」「栄養はゼロ」などと言われていましたが、栄養学が進化した現在ではそんなことをいう人は少なくなりました。
スイカにはどんな栄養があるの?いったいどんな食物なの?
この記事ではそんな疑問にお答えします。
結論からいうと、スイカはとても優れた食材なのですよ。
ぜひ、夏のおやつに取り入れてくださいね。
スイカは野菜?果物?
シャリシャリした独特な食感、程よい甘さ、口に含むとあふれだす甘い汁。
ほんのりとした青臭さが郷愁を誘うスイカは、夏を代表する農産物です。
ウリ科のつる性一年草。
熱帯アフリカ原産です。
「スイカは野菜か果物か」は昔から議論されていますが、「野菜であり果物である」が正解のようですね。
農林水産省によると「果実的野菜」。
定義上は野菜だけれど、果物のように扱われているものを指します。
果物はおおまかにいうと「木になる実」。
スイカは木ではなく「草」に当たるため、野菜になります。
ですが、果物屋で売られ、デザートとして食べられるところはフルーツと同じ。
ちょっとややこしい存在ですね。
この仲間にはイチゴ、メロンも入っています。
スイカの栄養素
栄養素は以下のようになります。
【100g当たりのカロリー】
- 37kcal
- 炭水化物 10g
- コレステロール 0mg
- 脂質 0,1mg
- ナトリウム 1mg
- たんぱく質 0.6g
- ビタミンC 10mg
- その他、微量ミネラル、食物繊維
スイカは甘いのに、カロリーが低いことがわかりますね。
夏の日焼け予防になるビタミンCが入っているほか、微量ミネラルが含まれるので熱中症対策に最適です。
スポーツドリンクのように人工甘味料・保存料が含まれないため、身体にやさしいところがいいですね。
スイカの効能
スイカは漢方では利尿作用があることで知られています。
身体を冷やし、余分な水分を体外に出してくれるデトックス作用があるんですね。
夕方になると脚がパンパンに張るなど、むくみが気になる方におすすめ。
カリウムが多く含まれるスイカは血管内の浸透圧を調整し、神経の働きを正常にする効果があります。
口内炎・のどの痛みに効く「西瓜霜」はスイカが原材料。
効果は赤く甘い部分と白い部分で差がないそうですよ。
皮の部分をお漬物にする習慣は正しいといえます。
スイカの知られざるパワー
名著『たたかわないダイエット』の丸元淑生さんは食事をするときには「N/Cレートの高いものを取り入れる」ことが重要だと語っていました。
カロリーに比べて栄養価が高いものを摂取しようということです。
N/Cレートが高い食材は少量で満腹感が得られるため、無理せずに理想的な体重をキープできるというわけですね。
その例として出されていたのが、ウド、セロリ、アマランサス、スイカなど。
積極的に食べていい食材です。
逆に避けたい食べ物はジャンクフード。
栄養素がほとんどないのにカロリーが高いものですね。
栄養素がゼロでカロリーが高いものを食べると、身体は栄養を求めて食欲を増進させるため、体重が増加してしまいます。
気をつけたいですね。
スイカの保存方法
スイカはそのままの状態であれば1週間は保存できます。
常温で、直射日光が当たらない日陰で保存。
風通しのよい場所を選びましょう。
ただし、一度切ったものは3日間ほどで悪くなります。
冷蔵庫に入れて、早めに食べきりましょう。
冷蔵庫で長期間冷やしていると、甘さが失われる危険があります。
スイカの最適保存温度は10〜15度。
冷蔵庫の野菜室が3〜8度なので、ちょっと低いですね。
アルミ製の保冷袋に入れると冷気から遮断されてちょうどよい温度になります。
気になる方は試してみてください。
ワインセラーのあるお宅はそちらで保存した方がよさそうです。
まとめ
夏の風物詩であるスイカ。
甘いのに、低カロリー。
栄養価の高い果実的野菜です。
豊富な水分に加え、ナトリウム・カリウムなどミネラルが含まれるため暑い夏の水分補給にもってこいの存在です。
スイカは昔から身体の余分な水分を体外に出すことで知られています。
熱中症の予防にもなりますので、夏は積極的に食べたいですね。